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インボイス制度で気を付けた方が良い点⑤

今回の税務トピックスでは、出張旅費のインボイス保存義務について解説します。

インボイスには保存が義務づけられますが、請求書の保存が困難である等の理由で、取引した旨を記した帳簿の保存のみで、消費税を差し引くことができる状況が消費税法で定められています

その中に、「従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等」(消令49①、消規15の4)があります。

出張旅費や日当の精算にあたって、都度従業員に請求書を発行させるのは実務上不可能なため、現金出納帳や出金伝票で対応していても、消費税を差し引くことができます。

なお、上記の「通常必要と認められる」範囲は、所得税が非課税となる部分と同じです。(所得税基本通達9-3)

範囲については、

 ①支給額が、一般従業員から管理職、役員・代表者に至る全従業員を通じて、バランスが取れている基準(社内規  定)に沿って計算されているかどうか

 ②支給額が、同業種・同規模の他の事業者が一般的に支給している金額と比較して、かけ離れていないかどうか

の2点を踏まえた上で判定します。

つまり、「従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等」については、常識的な範囲内の支出であれば帳簿の保存のみで、消費税を差し引くことが可能です。

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